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埼玉憲ジーの近場放浪記

2016年にサラリーマン生活から卒業して、窮々自適な年金生活に入りました。百名山と百観音もなんとかやり終えて、隊長けんの武蔵野レターもフィナーレ。家庭と懐事情から遠距離旅も引退やむ無しながら、せめて体が動くうちは、埼玉憲ジーの近場放浪記を続けることにしましょう。
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西国33 霊場巡りの旅前編

昨年12月に、念願だった四国88ヵ所遍路旅をしたばかりですが、どうせなら歩けるうちに100観音巡りも達成できればという思いが募って、3月26日の日曜日から、関西一円を巡る西国33観音霊場巡りの旅に出ました。
秩父34ヵ所はもう10年以上前、坂東33ヵ所は3年前に、電車とバスで週末を利用してすべて日帰りで巡りました。
坂東の終盤で痛めた膝の不調もあって、四国はジャンボタクシーツアー12日間で、一気に88ヵ所と高野山まで巡るスピード巡礼でしたが、さすがに今回は自分で計画を立てて、和歌山、大阪、奈良、滋賀、京都、兵庫を電車とバス、ちょこっとタクシーと船で辿って行くことにしました。
前編は6日間で、21ヵ所。後編は5日間で12ヵ所を回る計画です。

さて、前編の初日26日は、ジパング3割引の新幹線ひかりと名古屋から特急くろしおに乗って6時間で紀伊勝浦駅に到着。
さっそくバスに乗り換えて、1番札所の那智山青岸渡寺に向かいました。
那智山は数年前に熊野古道を歩いた時に訪ねていますが、その時は熊野三社の那智大社と大滝が目的で、青岸渡寺には参拝もしませんでした。
今回は、まず納経帳と納札を買い求めて、数珠、輪袈裟を揃えて、巡礼の作法通りに手水、線香、灯明、納札のあと般若心経まで唱えてからご朱印をいただいて参拝完了。


ゆっくりと大滝や三重の塔、那智大社も回ってから熊野古道をひと歩き。バスで山を下って、勝浦港に面したビジネスホテルに泊まりました。
前回は洞窟温泉のリゾートホテルでしたが、今回は巡礼の旅なので?宿はすべて格安のビジネスです。
せめてもと、夕食はマグロの専門店で刺身、かつ、ネギトロ、内臓までのフルコースを満喫しました。

翌27日は5時半起床。コンビニでサンドイッチとおにぎりに昨日の稀勢の里の感動優勝を伝える日刊スポーツを購入して6:48の特急くろしおに乗り込みました。
太平洋沿いに奇岩の景勝を眺めながら、途中、なんといのししの事故死?片付けで遅れがあったものの、ほぼ予定通り10時過ぎに紀三井寺駅に到着。


231段の急勾配の石段を登って、海岸の展望もいい2番札所の紀三井寺に参拝しました。ちょうど西国33ヵ所草創1300年のご開帳にあたって見事な秘仏のすべてを見ることもできました。
次は和歌山駅で高野山方面の列車に乗り換えて30分ほどの3番札所の粉河寺へ。駅からまっすぐの道が参道につながって、大きな赤鳥居からたくさんの伽藍が建ち並ぶ境内へ進むと本堂前には見事な石庭も広がっていました。
ご開帳の秘仏はまたまた見事で、なかには木彫りの名人左甚五郎の虎の姿までありました。今まで訪ねてきた寺院のなかで雰囲気と佇まいは最高かもしれません。
この日の最後は高野山へ向かう外人さんの団体を見送って橋本駅で乗り換えた南海線で大阪の河内長野駅から、交通手段なしでやむなくタクシー利用30分で槙尾山登山口へ。
さらにひたすらの上り道を30分歩いて4番札所の施福寺を参拝しました。標高500メートルの山の中ということで、けっこうな難行の霊場だったようです。
帰りは登山口から最終のシャトルバスと南海バスを乗り継いで関空方面の和泉中央駅に出て、大阪みなみの繁華街天王寺駅前のビジネスホテルに泊まりました。通天閣のネオンと阿倍野ハルカスを眺めながら、ホテル近くの地下街でおとなしくかつ煮定食の晩ごはんにしました。

3日目の28日は、阿倍野ハルカスに駅のある近鉄線でスタート。時間を間違えて5番札所藤井寺にはまだ納経所が開かない7時半に着いてしまいました。
本堂で般若心経まで唱え終わって境内に降りたところでお寺さんに声をかけられて、フライイングでご朱印をいただけました。
おかげで次の6番札所壷阪寺には1本早いバスに乗車できて、巨大な釈迦如来、観音、涅槃の石像が並ぶ壮大な伽藍をゆっくりと見て回りました。ここは文楽や歌舞伎でも名高い壷阪霊験記の舞台なんですね。


7番札所の岡寺は飛鳥の里の中にあるので、せっかくだからいにしえの古代史ロマンの舞台を訪ねて、飛鳥駅からレンタサイクルで回りました。

キトラ古墳、高松塚古墳、石舞台と巡ったのはよかったのですが、長い上り坂にはヘトヘトになりました。


岡寺に参拝したあとは、日本最古の寺院飛鳥寺で飛鳥大仏を拝観してから橿原神宮前駅で3時間のヘトヘトサイクリングを終えました。


また近鉄線を乗り継いで15時過ぎに8番札所の長谷寺へ。特別拝観で本堂の中で見上げた十一面観音菩薩は身の丈10メートル以上の巨大な木像仏でその迫力に圧倒されました。
この日の巡礼はこれでおしまい。近鉄線からJRに乗り換えてちょうど17時に今日の宿泊地奈良駅に着きました。

4日目の29日は、古都奈良の興福寺からスタート。

境内の南円堂が9番札所です。ガイドブックではご朱印受付が9時からとなっていたので、そのつもりで予定を組んでいましたが、世界遺産の古都を散策するために8時頃南円堂を通ったら、もういいですよ!ということだったので、さっそく参拝してご朱印をいただきました。
急遽予定を1時間早めて奈良駅から京都の宇治駅に移動。中学校の修学旅行以来の平等院鳳凰堂を訪ねて10円玉ショットを撮ってから、源氏物語ゆかりの宇治橋を渡って、10番札所の三室戸寺へ向かいました。


11番札所の醍醐寺は、豊臣秀吉の醍醐の花見で有名で、広大な境内はまさに桜で埋めつくされていましたが、残念ながらまだ蕾のままでした。
この日の難所は12番札所の岩間寺。醍醐からは山科でJRに乗り換えて滋賀県の石山駅へ。
岩間寺へは最寄りのバス停から1時間の上り坂歩きですが、予定が早まったおかげで帰りのバスも間に合ったのでホッとしました。
ひたすら歩き続けて戻ったバス停からは、織田信長の焼き討ちの場ともなった13番札所の石山寺へ向かいました。
琵琶湖に注ぐ瀬田川ののどかな景観に寄り添う石山寺も名刹です。
幸いまだ時間が早かったので、石山寺駅から京阪電車に飛び乗って、琵琶湖のほとりにある14番札所の三井寺まで足を延ばしました。
ここも広大な境内で、なおかつ札所の観音堂が一番奥ということで、17時の閉所をにらんで急ぎ足でなんとか無事にご朱印をいただけました。
三井寺駅の先に広がる琵琶湖の湖畔まで立ち寄ってみましたが、ヨットハーバーの脇にはなんと、琵琶湖周航の歌の歌碑が立てられていて、ちょっと口ずさんでしまいました。
石山駅前のホテルにチェックインした時には、今日の歩きはなんと40000歩!になって、さすがにくたびれました。

西国33ヵ所巡礼の旅も5日目の30日。
当初の計画では、前編は札所の1番から21番まで番号順に巡っていくつもりでしたが、ここまでなんとか天気に恵まれてきたのが、最終日の31日が雨予報。
京都郊外のバスと坂道歩きに嵐山散策コースにはちょっと辛そうだったのと、前日に2ヵ所多く回れて京都市内5ヵ所だけで1日使うのはもったいないということで、行程を入れ換えることにしました。
そういうわけでこの日はまず、石山から京都駅を通過して郊外の向日町へ。バスに30分乗って20番札所の善峯寺へ向かいました。
善峯寺は徳川 5代将軍吉宗の生母である桂昌院ゆかりの寺で、墓や多くの建造物があってぐるっと周回コースになっていました。
いったん京都駅に戻って今度は嵯峨線で亀岡駅下車。またバスに乗って向かったのが21番札所の穴太寺です。いにしえのの歴史と伝統を維持しながらも設備が調った寺が多い中で、ここは珍しくドッスン便所でした。私は使いませんでしたけどね。
このあとは本来ならトロッコ列車で嵐山に向かう計画で貴重な指定キップも買っていたんですが、1日早まったせいでおジャン。


普通列車の車窓から保津峡を眺めながら嵐山で下車して、溢れる外人さんと一緒に竹林と渡月橋までの川沿い歩きを楽しみました。
夕方4時前。橋の袂でみたらし団子を食べながらさてと思案して、今日の夕食は兵庫県宝塚まで足を延ばして学生時代の友人W氏が腕を振るう和食の店ふみと決めました。
京都から大阪を通過して兵庫の阪急電鉄逆瀬川駅下車。阪神淡路大震災からの再起祝いに仲間たちと訪ねてから10年ぶりに行った店はもちろん健在で大盛況。なんとミシュランガイドに掲載されただけあって料理も絶品でした。


W氏との再会を約して戻った京都のホテルにチェックインしたのは夜の9時を過ぎてしまいました。

いよいよ最終日の31日は昨年までなら決算期末で大忙しでしたが、自由の身の今年は京都観光?です。
この日は京都市内の札所を5ヵ所回るだけなので午前中に終えて早めに帰京することにしました。
朝7時半にホテル発。朝マックのあと新幹線の変更をしてからJR奈良線でひと駅の東福寺へ。
といっても15番札所は東福寺ではなく今熊野観音寺です。市内ながら山門を一歩入ると森閑とした空気に包まれて厳かな気分になります。
高名な寺社が並ぶ東大路を北へ進んで五条筋から長い参道の坂道歩きの先に現れたのは、世界遺産でもありもっとも有名な16番札所清水寺でした。


とにかく参道も境内も数えきれない多くの外人さんで溢れかえっていて、大きい体の隙間から本堂に上がって般若心経を唱えました。


本堂は大修理の真っ最中でしたが、大舞台からの眺めと境内周回で舞台を見上げてから、ちょうど降りだした雨対策をしてから参道をまっすぐ下って、17番札所の六波羅蜜寺へ向かいました。
六波羅蜜寺は寺は清水寺とは比ぶべくもない小規模でしたが、秘宝館には口に仏をくわえている有名な空也上人立像や平清盛座像など重要文化財が数多く展示されていました。
ここからは雨ザンザンの中で烏丸通りをひたすら北上。18番札所の六角堂、さらに北上して丸太町近くの19番札所行願寺と回って、なんとか12時過ぎに西国33ヵ所巡礼旅の前編22ヵ所を回り終わることができました。
地下鉄で京都駅に戻ってから、旅の仕上げは京都の味を満載した舞妓はん御膳と八条ビールで、充実の6日間を噛みしめながら一人打ち上げを楽しみました。


家族へのお土産を買って、14:32の新幹線ひかり号で一路東京へUターンです。

日本百巡礼の仕上げを目指す西国33観音霊場巡り旅の前編はなんとか無事にゴールできました。
昨年12月の四国88ヵ所巡りはタクシー遍路だったので、それでも12日間を1日1万歩コースでしたが、今回は電車とバスと自分の足、歩くより辛かったチャリンコだけの6日間で合計歩数は15万歩を記録しました。まさに百キロウォークを達成したわけで、右膝故障持ちの私としては、ちょっと自分を誉めてもいいかなという気分です。

残る11の西国観音霊場は、兵庫の姫路から天橋立、琵琶湖と大垣まで移動距離も長い旅になります。
できれば梅雨時の前に行きたいとは思いますがどうなることでしょうか?

| 隊長けん | モブログ | 22:26 | comments(1) | - |
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コメント
一段と行動が過激になってきましたね。ただただあきれています。残りの報告楽しみにしています。
| ぬま | 2017/04/01 12:50 PM |
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