青春18キップ春編のメインは中学の修学旅行以来43年ぶりに世界遺産の宝庫、奈良を訪ねました。
奈良の寺社巡りも楽しみでしたが、一番の目的は吉田寺(きちでんじ)別名ぽっくり寺を訪ねることでした。
平安の時代から、長く病み患うことなくシモなどの世話にもならず延年天寿を全うして安らかに極楽往生できるという霊験があるということなんです。人生のフィナーレはかくありたいですよね。
3連休の前夜、ムーンライトながらで出かけるべく指定も確保したんですが、たまたま2枚取れたのを見て友達と北陸に行くという娘に横取りされてしまいました。仕方ないので名古屋までは連休初日の新幹線のぞみの始発で行ってその先から青春18キップにしました。おかげで初めて関西本線名古屋ルートにも乗れたからよかったかな。
大和路快速で法隆寺で下車。汗ばむ陽気の中のどかな斑鳩の里を歩いてまずは畑の畦道の中のぽっくり寺でしっかり祈願しました。
ほど近い藤ノ木古墳に寄ってからその後はガイドブック通りの世界遺産巡り。
法隆寺は別格といわれるだけあってさすがに壮大です。聖徳太子がまさに仏そのものような存在感がを漂っていました。
法輪寺、法起寺、慈光院から西の京の薬師寺では1300年の風雨に耐えた国宝の東搭と鮮やかな朱塗りに再建された西搭のふたつの三重搭が見事なコントラストを見せて並び立っていました。
さらに唐招提寺から平城宮跡まで20キロ近くを歩いて宿泊先の奈良駅前ホテルに着いたのは6時間後でした。朱雀門まで広大な跡地ですがなんとその中を近鉄電車が走ってるんですね。
これまたガイド通りの釜飯屋で女性客に挟まれて夕食。でも7種の具が入った釜飯は文句なしに美味かったですよ。
ホテル自慢の天然温泉に入ってテレビでWBCの日本の勝ちを観てから早寝しました。
土曜日は7時半にホテル発。奈良駅周辺の世界遺産巡りです。
鹿たちがたむろする奈良公園からまずは興福寺の五重搭ですがまだ早朝で境内には入れませんでした。
沿道の小さな氷室神社にはまだつぼみが多いというのに見事なしだれ桜が満開に近く咲いていました。
さらにゆっくりと公園を散策しながら東大寺二月堂へ。
お水取りで有名ですが高台にあって市中を見渡せる舞台は見事なたたずまいで、舞台の上に立ってしばし感激に浸りました。
ここから正倉院を回ってから大仏殿で高さ15メートルのご本尊に対面しました。珍しくここは撮影OKなんですね。やっと9時を過ぎて寺社も開いてきました。
そして山焼きで有名な若草山もこの日がちょうど山開き。さっそく入山料150円を払って342メートルの山頂まで往復50分のハイキングを楽しみました。山の会ですからね。
鹿たちも山頂近くまでやってきてのんびりと草を食んだり日向ぼっこなどしていました。
山頂からの眺めは360度の大展望で山々に囲まれた古都奈良の雰囲気を満喫しました。
下山したところが春日大社。朱塗りの社殿は往時の華やかさを感じさせるものでした。
これで予定の世界遺産コースはほぼ完了。駅まで戻る道すがら新薬師寺と元興寺にも寄って世界遺産コレクション?を追加しました。
最後は奈良の名物柿の葉寿司を買って12時過ぎのJRに乗車。京都に向かう車中で美味しく昼食にしました。
そこから京都へ…は今回はパス。東海道本線に乗り換えて正しい青春18キップの旅で埼玉の自宅に帰りました。到着は22時半、ゴールの乾杯は缶ビール2本で一人晩酌しました
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