飛び石ゴールデンウイーク最後の土曜日に、大宮からJRの臨時列車藤まつり号に乗って足利へ行ってきました。
5日の亀戸天神の藤の花はもう盛りを過ぎたようでしたが、足利フラワーパークの藤まつりは今が盛りなのか、6両の臨時列車は老々女々?で満員でした。
予報は雨模様でしたが、最寄りの両毛線富田駅に着いた11時頃は薄日も射してまずまず。
ここは昨年秋に山の会で歩いた大小山の下車駅で、今日もわかりやすい山頂の大小の看板文字がはっきり見えました。
ぞろぞろ列になって15分ほどでフラワーパークへ到着。
駐車場には大型パスが何台も止まっていて、旅行会社の旗もそこかしこに、園内も大変な人波でした。でも花のピークは限られているし、自粛自粛で沈滞している社会を考えれば活気ある光景はいいことですよね。
肝心の花ですが、さすがの人波だけあって、ドンピシャ絶好のタイミングでした。
藤の花は藤色はもちろん白や黄色もちょうど見頃で、かぐわしい香りが一面に漂っていました。
ほかにも多種多様なツツジが咲き競って、シャクナゲも赤、ピンク、黄、まだら色とこれまた多様な姿をみせてくれました。
大きな藤棚は圧巻。まさにフラワーパークの名にふさわしい世界で、山を歩いても花の名前を覚えない私でも、たまにはいいなあと満足しました。
ここから駅に戻って歩き始めると同時に雨が降ってきて、まあこれもグッドタイミングでしたが、途中を左に折れて栗田美術館に寄り道しました。
ここは、個人の収集家が集めた伊万里焼を中心にした陶磁器の名品を展示している貴重な美術館のようですが、立派な山門をくぐって入った施設はこの先の白い建物が入口。
さらに木々に囲まれた坂道を上がって山荘(休憩所)を経てやっと本館へ。
広大な敷地に点在する展示館を巡る趣向で、まさに静寂と幽玄の世界を感じつつ見て回る陶磁器はまたひときわ趣の深いものでした。
それにしてもこんな自然に溶け込んだ壮大な美術館は世界でも類がないんじゃないですかね。
花と焼き物という自分に似合わない空間を楽しんだあとは、ひと駅隣りの足利駅へ足を延ばして、世界遺産登録も目論んでいるという、日本最古の公立学問所・足利学校跡を訪ねました。
なんと原点は千年以上昔が発祥だという足利学校は、明治初期まで実際に学徒を輩出していたとかで、今の天皇陛下や国賓も多く訪ねているようです。
建物の南側と北側にある庭園も見事なものでした。
フラワーパーク、栗田美術館と足利学校が足利市の三大名所ということで、私はどこも初めてですが思いのほかいい所でしたね。
最後に足利学校から石畳の街並みを歩いて、ほど近いこれも立派な伽藍が立ち並ぶ・ばん阿寺の境内を巡ってひと休みしてから、帰りもまた満員の臨時快速列車の指定席に座って、ようやく遠出したゴールデンウイークの最後を締めたのでした。
実は帰り道にちょっと迂回してなじみの店で一人打ち上げしていい気持ちになりました。