1年以上ご無沙汰していた大人の休日キップ旅ですが、思い立って7月の5日からせっかくだから有効期間の4日間フルで東北の復興応援ツアーを楽しんできました。
そうは言っても宮使えの身なので、5日の金曜日は仕事を片づけて夕方5時過ぎにジャケットを脱いで東京駅へ。新青森行きのはやて号に乗車しました。
最初の目的地は北三陸の岩手県久慈市。前夜駅弁夕食で八戸駅前に泊って、6日の朝八戸線で終点の久慈駅に9時過ぎ下車。JRの駅からハイキングに参加しました。
もちろんお目当ては、ジェジェジェのあまちゃんのふるさと散策でしたが、駅からハイキングは街中散歩ということで、駅から数キロ離れていることもあって北限の海女の小袖海岸は残念ながらパスしました。久地駅のうに弁当も当然?もう売り切れでした。
ということでまずは市内を見渡す展望台に寄ってから、コースをちょっと外れて久慈港へ。ここは大震災の被害は軽微だったようですが、工事はその名残りなんでしょうか?
港から久慈川を渡って、ハイキングコースに復帰。対岸の川沿いをゆっくりと散策しました。
コース終盤の道の駅で早めのランチタイム。海の幸たっぷりの漁師投げ込み丼と久慈名物まめぶ汁(黒糖だんごの入ったけんちん汁)のセットは上々の味で午前中の生ビールも旨かった!
久慈駅へ戻って、三陸鉄道北リアス線で田野畑へ向かいます。
団体もあって2両編成を急遽3台に増結した列車は満員御礼。車内では海女さんファッションのスタッフが愛嬌を振りまいて大サービス。私もカメラに収めました。
北リアス線は田野畑で分断されて次の小本駅まではバス運行ですが、私は田野畑の港から漁師のザッパ船でリアス海岸見学ツアーに参加しました。
田野畑は海岸美で名高い北山崎の下車駅で、以前私も展望台から景観を眺めたことがありますが、今回は海からの眺めを満喫しました。
この日は朝からの雨が上がったものの、波が高くドスンドスンと波と闘いながらスリル満点の船旅ですが、津波で決壊した堤防やすべてさらわれてしまった漁師小屋跡の生々しい姿を間近で見られて、今更ながら津波の猛威を認識しました。それでもこうして船着場を再生工事も続いています。
北山崎の展望所から見えるローソク岩を裏から眺めて通過して行くきます。
断崖と海の岩場の間を波に揺られながらすり抜ける迫力はザッパ船の醍醐味です。
この先あたりが北山崎の展望所です。リアス式海岸の見事な景観美ですが海から眺めるのはまた格別です。
1時間余りのスリルと大迫力の船旅を終えて、自ら津波を避けて沖に出て助かったという船頭さんと記念撮影しました。
さて、岩手三陸の旅を終えて土曜日は八戸へ戻って、新幹線で新青森、奥羽本線に乗り換えて20時半に弘前駅下車。駅前の東横イン泊、青森名物ほたてコースの夕食に満足して明日に備えました。
ということで日曜日の朝は約10年ぶりの弘前市内散策からスタート。弘前城に向かう途中にあったねぷた村に立ち寄りました。
9時の開場時間前なのに8時半に入れてくれて、しかも貸切でねぷたのお囃子まで披露してくれました。さすが津軽人はいいですね。
館内にはねぷたの山車やゆかりの品々がたくさん展示されていて、津軽三味線の実演もありますが、さすがに貸切は無理でした。
今は青々と繁った延々と続く桜並木を通って、弘前城北にある旧家の街並みを眺めてから、北門から場内へ。ここ下乗橋から満開の桜と天守閣の眺めがお馴染みのポイントですが桜は咲いていなくてもいい景観です。
正面からの弘前城。天守閣そのものは三層の小振りな建物ですが、400年前の姿を留めているところがやはり名城と言われる所以でしょう。
弘前市内散策の終盤は最勝院の五重の塔を訪ねました。見事な構図の塔ですね。国の重要文化財に指定されているこれも由緒ある建物です。
弘前市内散策を3時間で切り上げて11時12分の五能線で五所川原へ。弘前へは仕事も含めて数回行っていますが、五所川原立ち寄りは初めて。津軽鉄道に乗り換えて20分ほどの金木駅から、地元の最大の名士太宰治の生家を訪ねました。ここは戦時中に東京から戻って疎開した屋敷です。
太宰治の生家といえば斜陽館。明治40年に建てられて部屋数が19もあるという670坪の豪邸ですが、その後旅館になったり改築されていたものを、平成8年に金木町が買い取って、建築当時の姿にに復元改装したんだとか。趣はまさに明治の雰囲気を伝えて洋間もあって当時の最新スタイルが偲ばれます。せっかくだから、記念に太宰の文庫本を1冊買いました。
五所川原に戻って、最後の旅はリゾートしらかみで日本海展望です。これはブナ号です。
秋田は大雨だった前夜からの天気が心配でしたが、幸い青空が広がって車窓からの眺めは上々でした。
ここは深浦周辺の名勝地鬼の洗濯岩です。
青森から秋田に入って時間ももう17時。見事な日本海の夕陽が見られることを期待したんですが、なにせ1年でも日が長いこの時期では、まだまだ夕陽になってくれませんでした。
それでも10数年ぶりに五能線からの展望を満喫して秋田駅に着いたのはもう19時近く。さっそくスーパーこまちに乗り換えてかろうじて残っていた駅弁で夕食をとりながら、22時38分大宮着の新型こまちで大人の休日キップ旅第一弾の帰路に着いたのでした。